米国では、競争力強化ツールとしてITを活用する企業が多いのに対して、日本では効率化ツールにとどまっているのが現状です。しかし、クラウドやビッグデータといった最新のIT技術を使って、日本企業でもITと経営の融合を目指す企業が増えてきました。当講演では、日本経済を支える中堅企業が経営基盤を強化し、元気になるためのIT経営のあり方について紹介しました。
元橋氏は、早くからITと経営の融合を訴え、「IT活用ステージ論」を展開してきました。これは、企業内におけるIT活用の進化を4つのステージに分類したもので、第1ステージは、部門内にシステムを構築したものの、まだ十分に活用されていないレベル。第2ステージは、構築されたシステムが有効活用され、業務の効率化や部門内での情報共有に貢献しているレベル。いわゆる部分最適と呼ばれ、サイロ型システムとなっており、他システムとの連携が見られません。第3ステージは、部分最適から全体最適へと進化したレベル。ERPが目指す企業内のリソースプランニングを完成させ、全社データを一元管理できている状態です。第4ステージが、ITを企業の競争力強化やイノベーションに結びつけているレベル。一元管理された全社データをBIで分析して意志決定に生かすなど、ITと経営が融合しています。
図 IT活用ステージ
「企業の生産性は、『分母にリソース(人、金、時間など)、分子に付加価値』の式で表すことができます。日本のITは分母のリソースを削減すること、すなわち業務の効率化に使われており、米国のITは分子の付加価値を増やすこと、すなわち競争力の強化に使われています」と元橋氏は分析します。日本は第2ステージを終了した段階であり、米国は第3ステージを終え第4ステージに入りかけている状態といえます。
つづきは…
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