ITで競争優位を実現している企業がある一方で、単なるビジネスインフラの構築にとどまっている企業もあります。両社の違いはどこにあるのでしょうか。IT投資を収益に貢献させるにはどうすればいいのでしょうか。この疑問に根来氏は、経営戦略論の観点からIT投資と競争優位の関係を、豊富な具体例を交えて分かりやすく解説しました。誰もが名前を知っている企業の事例が多く飛び出し、多くのセミナー参加者が興味深く、メモを取りながら聴いていました。
開口一番、根来氏は次のように呼びかけます。
「今日は『仕組み』を覚えて帰ってください。ITシステムを構築して、すぐに売上が増えたり、お客様満足度が上がったりするわけではありません。しかし、ITシステムがこの『仕組み』の一部となることで、競争優位に貢献させることができます」。
早速、根来氏は具体例に入ります。最初は、スピード重視の人材派遣サービスを打ち出して成功した、スタッフサービス。サービス名「Arraival 25」にもあるように、お客様から連絡が入ると25分で駆けつけ、2時間以内に人選して派遣スタッフを紹介しています。
登録スタッフはいくつもの派遣会社に登録していることから、差別化は困難です。そこで同社の注目したのがスピードでした。他社よりも早く紹介することを目指したのです。このためにコールセンターを開設し、人材コーディネーターを配置。人材データベースとSFAを組み合わせて、2時間以内で人選する仕組みを整えました。これにより後発ながら急成長することができました。
「差別化のポイントを明確にして成功した例です。25分で駆けつけ、2時間で人選するわけですから丁寧な接客はできません。接客ではなくスピードで競争優位を確立しようとしたのです」と、根来先生は説明します。
もっとも構築したITシステムは簡単に真似されてしまいます。「しかし、この仕組みを長く続けることでノウハウがたまり、真似されにくくなります。同社では200人もの人材コーディネーターを保有しており、この体制は簡単に真似できません。」(根来氏)。
24時間営業のコインパーキングを運営しているパーク24は、管理を無人化することで24時間営業と低価格化を実現。比較的小さな土地を一時的に借り、自社で土地資産を持つことなく成長してきました。極めてシンプルで真似されやすいシステムですが、運営には高いレベルのノウハウが必要になります。…
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