ラジオ放送局の「就業・ワークフロー・給与・人事システム」導入事例

放送局特有の複雑な勤務形態にパッケージ標準機能で柔軟に対応。社員、管理者からも高評価を獲得。

納入実績で選ばれた、就業・勤怠管理を含む<HR統合システム>

某ラジオ放送局では、24時間・年中無休の放送を支えるために複雑な勤務体制で対応してきた。社員各自が自分の就業記録を所定の用紙に手書きで自己申告する制度を長年続けてきたが、社員および人事部の負担を軽減し、効率化を図るため、就業管理、ワークフローから給与計算、人事情報管理までをカバーする「HR統合システム」の導入に踏み切った。アナログ方式から情報システム化へ、一大転換を成功させた裏には、目標達成への強い意志とOBIC7の柔軟な対応力があった。

放送局特有の複雑な就業管理をパッケージをベースにシステム化

AMラジオ放送事業のほか、インターネット放送、デジタルメディアコンテンツの企画・制作・販売、関連物の企画制作・運営等、幅広い業務を展開している某放送局では、放送局という特殊な業種ならではの多種多様な職種と、24時間放送を支える複雑な勤務形態に応じた「就業・人事情報管理のシステム化」という困難な課題に直面していた。夜勤や取材のための現場出張や宿泊が多い同社では、就業や勤怠を社員各自が手書きの勤務表により自己申告する独自の制度を長年採用してきた。この勤務表を半月毎に集めて人事部で集計し、給与計算はアウトソーシングしていたのだが、社員の勤務表記入や人事部のチェック・集計業務が負担となっていた。また、健康管理や労働環境適正化関連法制への対応の面からも、就業・勤怠管理のシステム化が求められていたのである。
「インターネットで『人事給与システム』を検索したら、一番初めにオービックが出てきたんですよ。もちろん何社か検討しましたが、一番販売実績のある会社のシステムを選ぶつもりでした。就業パターンが特殊で複雑な当社のような就業管理に、手作りでなくパッケージで対応できるとすれば、一番納入実績のあるシステムに違いないと考えたからです。200名ほどの社員数と費用対効果を考慮すると、カスタマイズは極力避けなければなりませんでした」(人事部長談)

オービックの担当者は、あくまでもパッケージをベースにしたいという人事部長の強い意志を受け、OBIC7の利点のひとつである柔軟な対応力をフルに活用することにした。

「カスタマイズ無し」宣言からHR統合システム導入計画をスタート

「基本的にはカスタマイズ無しでいきたい!」人事部長の宣言で新就業管理システム導入計画がスタートした。2006年8月のことである。システム導入の窓口となった人事部の担当リーダーは、複雑な勤務形態にパッケージシステムで果たして対応できるのか、正直なところ不安だったと語る。当初は週1回だった打ち合わせが、週2回、3回と増えていき、長時間に及ぶようになった。担当リーダーとオービックのSEとの間で粘り強い提案・検討が繰り返され、同年10月末には要件定義を確定することができた。担当リーダーは、膨大な時間の打ち合わせの中で生まれたお互いの信頼関係と、社員の意識改革が新システム導入成功の要因だったと振り返る。
「社員各人が手書きした勤務表を目で確認し手計算する旧アナログ方式は大変でしたが、目で見ることで人情的判断ができるなどの利点もありました。それが機械のタイムカードでスパッと処理されることで社員の不利益になりはしないか、PCが苦手な人にも受け入れられるかといった不安もありました。また、以前は事後報告で済んでいたことが、事前申請が必要になるなど、社員の意識改革も不可欠でした」
こうして就業情報・ワークフローシステムを中核とし、将来は給与・人事システムまでを含む「HR統合システム」導入計画がスタートした。

社員に負担を強いるのではなく、社員が使いたくなるシステムづくり

システム導入に際しては、社員に負担をかけないことに重点が置かれた。たとえば、打刻システムには、先に導入済みであった入退室管理用のICカードキーを流用し、1枚のカードで打刻と入退室ができるようにした。
また、ワークフローシステムも使用頻度の高い項目のみに絞り込み、社員用のポータルサイトを立ち上げ、そこから就業システムにログインできるようにするなど、社員にとって使いやすいシステムづくりが隅々に徹底されている。
年末の賞与や年末調整の繁忙期には、担当リーダーはマスターデータの整備と「将来も円滑な運用を行うために不可欠」な社員向けの使用マニュアル作りに明け方まで没頭したという。

「とても大きなプロジェクトでしたが最後までやりとげることができ、熱心にアドバイスしてくださったSEさんをはじめオービックの皆さんには本当に感謝しています。今回の導入では、情報システムづくりには人間同士の相性やコミュニケーションが重要なことを痛感しました」。翌年1月には、新年度からの本格稼動に向けて、「社員向け説明会」を実施した。説明会では、オービックの説明に先立ち、人事部長が新システムを使用することのメリット、カスタマイズを最小限にした理由を説明し、社員の理解と協力が不可欠であることを訴えた。

導入システムの全体図

勤務実態を可視化すると同時に人事業務の大幅な効率化を実現

4月には、予定通り本格稼動を迎えた。
「導入時に質問や不満をぶつけてきた社員の間で、以前より便利になったという声が多くホッとしました。管理職からも、画面で社員の勤務の実態がリアルタイムに把握できるようになったと好評です。人事部では、汎用検索を利用して必要なデータを即座に出力できるようになり、大幅な効率化につながりました。今後はHR統合システムを目指し、最適な人事配置等にも役立てていきたい」。人事部長は、導入効果と将来への抱負についてこう語ってくれた。

各種お問い合わせ
  • お問い合わせをする

    製品・サービスについてのご質問・ご相談はお気軽にお問い合わせください。
    弊社担当よりご連絡します。

    お問い合わせをする

    各種資料請求をする

    製品・ソリューションについての各種資料を無料でご用意しています。お気軽にお問い合わせください。弊社担当より資料送付のご連絡をいたします。

    各種資料請求をする

  • お電話での資料請求・お問い合わせはこちら

    フリー
    ダイヤル
    0120-023-019(受付時間:平日9:00〜17:30)