学生時代は、製品知識をしっかりと習得してお客様に提案する仕事がしたいと思い、SEに絞って就活をしました。文系出身で提案がしたいと言うとIT他社では営業職を勧められることが多かったのですが、オービックではSEも現場にも出て提案活動するなど、幅広い働き方ができると聞き、自分のなりたい姿に近いと感じて入社を決めました。

　若手時代は受注した案件でプログラミングやお客様への操作説明を行い基礎的なスキルを身に着けながら、その間も提案活動に参加したいと上司に希望を出し続けた結果、昨年ついに念願が叶ってお客様への提案活動に参加できました。
　提案時には、システム画面を見せながらお客様の実際の操作をご説明したり、お客様のご質問に対して業界の慣習やルールを踏まえてお答えしたりしました。今まで自分が習得した知識やノウハウを活かして様々なアプローチができると分かり、とても楽しく感じています。

　力不足な面もあり、提案活動で必要な“製品の差別化要素やお客様への効果を魅力的に伝える力”を今後ブラッシュアップしていきたいです。実際にお客様とお話しすることで「刺さるポイント」がリアルな反応として返ってくるので、もっと自信をもって話せるように、どんどん場数を踏んで経験値を上げていきたいです。

　今までで一番印象に残っているのは、6年目で担当した案件です。プロジェクトメンバーはお客様と当社で合計20~30名程度、工期も1年半程度と、とても規模の大きい案件でした。さらに上流工程の打合せ中にコロナ禍となり、今までと勝手が異なる中で成功させなければいけないという緊張感がありました。

　この案件ではSEとして上流工程から入りましたが、先方のご要望を具体化してシステム要件に落とし込んだり、ご要望と納期やシステムの品質とのバランスを考えながら実装の取捨選択をしたりすることにとても苦労しました。
　お客様側でも、カスタマイズを極力減らして保守の負荷を下げたいという意見と、業務フローに合わせてシステムをカスタマイズしたいという意見の両方があり、落としどころを探りながら折衝交渉することは本当に難しく、大きな学びになりました。

　一方で、お客様に主体的にタスクに取り組んでもらうことにこだわって、先方のプロジェクトマネージャーと協力しながらメンバーを誘導した結果、大規模の案件でありながらも大きな遅延なく稼働できたことは成功体験として自信に繋がりました。
　上手くいって自信がついた点、課題が残った点、どちらも今後の仕事に活きる大切な糧になったと思います。

　プロジェクト中は大変な局面も様々ありましたが、チーム内でお互いに支え合うことで自然と前向きに取り組めました。個人で課題を抱えるのではなく皆で解決しようと考えるチームで、「困ってます」と声を挙げたら必ず誰かが手を差し伸べてくれました。チームの皆さんには、とても感謝しています。

　まだまだ先輩に頼ってしまうことも多いのですが、今後の目標として、周りから頼られるSEを目指しています。打合せで指揮を執ったり、折衝交渉や様々な調整をしたりする場面で、自分が前面に立ってお客様とコミュニケーションをとれるようになりたいと思っています。

　営業支援についても、今は上司経由でアサインしてもらっているので、今後は営業から直接声を掛けてもらえるように経験値をたくさん積んでキャリアアップしていきたいです。

　今の組織の中で、私は3番目にキャリアが長い女性社員ということになります。若手がぐんぐん育っている中で、プロジェクトリーダーとして活躍する女性SEが増えると良いなと思いますし、自分もその一人になれるよう頑張ります。