情報システムセミナーレポート[2017年 秋] ERP RPAのインパクト
AIロボティクスが金融業務を革新する

2017年10月27日(金) 東京会場

D32
13:00-14:30
RPAのインパクト
AIロボティクスが金融業務を革新する

本田 元 氏
ペイメントジャーナリスト

【第一部】
クレジットと金融業務は、常に新しいテクノロジーで進化してきました。今、AIとRPAの組み合わせにより、受付、審査、回収、督促などの業務が激変しています。講演に先がけてシリコンバレーで取材してきた本田氏が、その最前線を紹介します。

金融カンファレンス「FINOVATE 2017」概要

RPAとは、Robotic Process Automationの略で、認知技術(ルールエンジン・機械学習・人工知能など)を活用した、主にホワイトカラー業務の効率化・自動化の取り組みです。このRPAが金融業界に大きな影響を与えています。

金融業界のカンファレンス「FINOVATE」では毎年のように新しいキーワードが生まれます。例えば、2013年が自然言語処理、ブロックチェーン、2014年がFintech、RPA、2015年がAI、2016年が顔・網膜認証、そして2017年を迎えました。

「FINOVATE 2017」は、4月に開催され、金融業界、テクノロジー業界、投資会社、日本からはメガバンクや大手SIerが参加しました。600社、1,600名と参加企業や来場者は少ないのは、参加費が1,500ドルと高価で、決定権を持つ方々だけに厳選しているから。「日本は電子決済後進国。このカンファレンスで紹介された内容が日本に入ってくるのはおよそ3年後になります」(本田氏)。

金融業務のAIロボティクス

RPAの目的は、業務効率化にありますが、そもそも産業の歴史自体が生産性向上の歴史でもあります。18世紀に蒸気機関による産業革命があり、工場が建設され農村から人が集まります。20世紀初頭には、電気エネルギーが産業を塗り替え、20世紀後半にはコンピューターによる自動化が本格化し、現在はAIが注目されています。

工場では、FA(Factory Automation)、オフィスではOA(Office Automation)により自動化が進展し、人工知能で分析や判断業務の自動化までを実現するインテリジェントオートメーション(Intelligent Automation=IA)へと進んでいます。

RPAには3段階のステップがあり、ステップ1は、Excelのマクロやバッチ処理といった定型業務の自動化。ステップ2は、一連の業務の自動化や、ワークフローにのっとった一連の作業を自動化。そしてステップ3が、NLP(Natural Language Processing=自然言語処理)などを組み込み、主要な業務をAIでロボット化するインテリジェントプロセスのAI化です。電話での受注や、審査、与信、回収などの業務をロボットが代行します。「これは装置産業である金融業に大きなインパクトを与えます」と、本田氏は強調します。

AIロボティクスの具体例

現在、NLP(自然言語処理)機能を搭載した「AIスピーカー」が、大手ITベンダーから発売されています。日本語版も発表され、話題となりました。本田氏はその1台Amazon Ecoh(英語版)を2年前に手に入れ、会場で実演しました。

英語で名前を呼びかけると返事をし、場所や時間を尋ねると正確に教えてくれます。知らない情報も音声で説明してくれます。会場は、そのあまりに自然な発音に驚きました。従来のロボットをイメージさせるデジタル音声ではなく、人間そのものの発音です。「間に仕切りがあると、AIスピーカーの声か人間の声か判別ができないほど。逆に、判別できるAIスピーカーは幼稚といえます」(本田氏)。

AIとNLPを組み合わせることで、顧客対応がシステムで可能になります。「これまでは、受注や問い合わせ対応のように、インバウンドが対象と考えられていました。しかし、これからは債権管理のアウトバウンドも自動化できるでしょう」と、本田氏は指摘します。

さらに、このAmazonの音声AIサービスAVS(Amazon Voice Service) は、公開されており、インターネットを介して自在に利用できます。「自宅や車などにNLPは取り込まれ、音声インターフェイスは革新的なサービスを提供することでしょう」(本田氏)。

FINOVATE2017サンノゼの出展から

本田氏は講演の最後に「FINOVATE 2017サンノゼ」などで見つけた、先進ベンダーのソリューションを紹介しました。

●Upstart
融資審査に、個人情報としてSNSも含むオンボーディングを採用しました。クレジットカードを持てない若年層が増加傾向にあり、これを救済するために、SNSなどの個人情報を加味し、AIで審査します。

●Kreditech
AIを活用した新しい与信判定を発表し、大きな話題となりました。ビッグデータから信用リスクを精緻に計算することで、返済意志の強さと持続性を算定します。

●TrueAccord
AI債権回収ソリューションを開発しました。支払状況から督促形態を自動化、万一焦げ付いても再契約などを自動化します。

オービックの取り組みについて

オービックは、クラウドを基盤に、2万社以上、200種以上の業種にソリューションを提供しています。当セミナーでは、金融関連の分野に絞り、既存の金融事業者、または新規に参入する事業者様向けに、Financialソリューションの特長と導入事例を説明しました。事例では、ローン審査・債権管理、銀行向け統合会計DB、融資稟議、ファクタリング、ソーシャルレンディングを取り上げ、「ファクタリング子会社を設けることで、グループ全会社の支払窓口を一本化する動きが活発化しています」と紹介しました。

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